記事一覧

総量規制の乗り切り方

すでに述べたように、貸金業者の利用者のうち約600万人が総量規制に抵触するとなると、こういった人々は、総量規制導入後は、貸金業者からの新たな借り入れはできなくなるわけですから、なんらかの対策を取らなければなりません。そこで私のこれまでの債務整理の経験から、考えられる対処法をこれからお伝えします。

①自分でやれるところは自分でやる
基本は給料で返済していくことになりますので、給料で返済できるよう、まずは生活費を見直してください。また、両親・兄妹・知人などから多少協力してもらえないか、相談してみてください。勤務先からの会社貸し付けや、生命保険・かんぽなどの契約者貸し付けなども活用できます。事業主のなかで、セーフティ共済に加入している方であれば、一時貸付金を利用することもできます。こういった借り入れが困難な場合には、貸金業者と直接して金利の引き下げなどが可能か打診してみるのもよいかと思います。

自分で借金の金額を計算するという方法もあります。これは、貸金業者に直接取引履歴の開示を求め、自分で引直計算をするという方法です。貸金業者は、過去の取引についてはおおむね高金利で取引をしておりますので、改正貸金業法が実施されるより相当前から取引をしていたという場合、引直計算をして過払い金が生じていることがあります。引直計算の結果、残高が減る場合、その金額での返済を求めるということも考えられます。

②「総量規制の範囲外」を活用する
①の方法では対処ができない場合には、前項で述べました、「総量規制の範囲外」を積極的に活用してください。例えば、銀行・信用金庫といった貸金業者ではない機関から借りられるか問い合わせてみてもよいでしょう。貸金業者ではない機関には、日本政策金融公庫など政府系の金融機関も含みます。銀行などのなかには、改正貸金業法の実施に伴い、個人向けローンを強化しているところもありますので、事情をきちんと説明すれば、場合によっては、借り入れができる可能性もあります。ショッピング枠の現金化は、約款で規制されていることが多いので、お勧めできません。

借り手に有利な借り換え、借入残高を段階的に減少させる借り入れなども認められておりますので、こういった制度を利用することも考えられます。もっとも借り手に有利な借り換え、借入残高を段階的に減少させる借り入れについて、具体的にどういうものかはまだはっきりしていない部分もありますので、実際に利用する場合には慎重な判断が必要です。個人事業主については、「返済能力を超えない」範囲での借り入れとなっており、一律の基準がないので、それなりに説得力のある事業計画であれば、総量規制をある程度超えても借り入れができます。個人的には、過去に実績のある個人事業主については、相当程度借り入れることができるのではないかと思います。
 
③債務整理をする
以上の方法でも対処できない場合には、すでに述べましたように、弁護士等の専門家に相談して、任意整理、自己破産、個人再生といった債務整理を行うことになります。