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「過払い金請求」に関するQ&A

・裁判を起こさなくても全額回収できますか。
一概には言えませんが、裁判前の交渉段階では、貸金業者は、何割か減額した金額しか提示してこないことが多いです。その場合、全額回収を目指すのであれば、訴訟を提起し、裁判において全額返還を目指し、逆に、全額回収しなくてもよいというのであれば、貸金業者の提示額前後で和解します。裁判外の交渉で解決する場合と裁判で解決する場合の有利不利については、前者の場合には、早く解決するメリットがある一方、金額がある程度減額されるデメリットがあり、後者の場合には、全額回収できる可能性が高いというメリットがある一方、貸金業者の対応如何では相当程度時間がかかるというデメリットがあります。また、裁判を起こしたとしても必ずこちらの主張が通るわけでもありません。

・裁判すれば全額回収できるのでしょうか。
取引に争いがない場合には全額回収できる可能性が高いです。取引に争いがあるなど、貸金業者がこちらの主張を全面的に争ってくる場合には、全額回収できない可能性があります。

・裁判の期間はどれくらいでしょうか。
裁判にもよりますが、取引に争いがない場合には、訴訟提起後、第1回期日前後で和解が成立することも多く、その場合、提訴してから2~3か月で終了します。取引に争いがあるなど貸金業者がそれなりの反論をしてくる場合には、半年から1年程度かかることもあります。また、第1審で終了しない場合には、第2審まで進むこともあります。

・過払い金に利息はつくのでしょうか。
年5%の利息がつきます。従来、年5%なのか年6%なのか争いがありましたが、近時最高裁判例が出た結果、実務上は年5%となりました。

・過払い金返還請求権の消滅時効は何年でしょうか。
10年です。

・過払い金返還請求権の消滅時効の起算点はいつからでしょうか。
従前争いがありましたが、近時最高裁判例は、基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引においては、特段の合意がない限り、同取引が終了した時点から進行すると判断しました。これにより、取引が継続している限り消滅時効は進行しないこととなり、債務者に有利になりました。

・すでに完済している場合でも過払いを取り戻せるのでしょうか。
時効消滅していない限り、取り戻せます。完済した場合には、債権者は、契約書原本を返還してくることが多いですが、その場合でも過払い金返還請求権を放棄したことにはならないので、法的に返還を求めることは可能です。

・推定計算とはなんでしょうか。
推定計算とは、取引の開始日がわからない場合、推定で引直計算をするというものです。例えば、昭和60年から取引を開始したけれども、業者からの開示は、平成5年2月1日以降しか開示がないという場合があります。この場合、業者の取引履歴の最初に記載されている残高を無視してO円として計算をするというものです。借り手からすると、通常、残高O円で計算したほうが、過払い額が高くなるので、裁判ではこのような推定計算により業者に請求しますが、当然業者はこの点を争ってきます。そこで業者には反証を求め、それができなければ、こちらの主張が認められる可能性が高くなり、反証できる場合には、業者の主張が認められる可能性が高くなるのです。推定計算は、取引期間が長い場合には、過払い金が多くなるため、顧客には有利な方法です。

・過払いの場合もブラックリストに載るのでしょうか。
銀行系及び信販系の貸金業者の場合、過払いについては、「完済」扱いとなっておりますので、通常の債務整理のような事故扱いにはなりません。他方、消費者金融系の貸金業者の場合、従前は、過払いについて、「契約見直し」扱いとされており、「完済」扱いではありませんでしたが、平成22年4月以降は「完済」扱いとされるようになりました。したがって、現在では、どの貸金業者でも事故扱いにはなりません。

・ある貸金業者と取引をしておりましたが、突然、その取引が別の貸金業者に譲渡されました。この場合、過払い金をどちらの貸金業者に請求すればよいのでしょうか。
直接の規定はなく、また裁判例も分かれており、どちらに請求すべきかは一概には言えません。通常、過払い金の返還を求める場合、その時点での貸金業者に請求することになるので、基本的には譲受人に対し返還請求を行い、裁判で争う場合には、譲受人に対し契約上の地位の移転である旨主張して過払い金の返還債務も承継した旨主張することになります。

賃金業者が法的整理したら、過払いはいくら戻ってくるのか

過去、いくつかの貸金業者が、法的整理をしておりますが、その際の過払い金の弁済率はケースによってだいぶ違います。最近の例は下記のような状況です。弁済率が違うのは、貸金業者によって、回収可能な資産がどの程度あるのか、どういうスポンサーがつくのか、過払い金請求権者がどれくらいいるのかなどが異なり、これらにより弁済できる金額が大きく異なるからです。現在、進行中のものとしましては、SFCG(破産)、武富士(会社更生)などがありますが、これらの弁済率ははたしていくらになるのでしょうか?

過払いはいつまで続くのでしょうか。こればかりは過去のグレーゾーン金利の取引がどの程度あるのかによりますので、それがわからないと過払いがどの程度続くかはわかりません。ただ、言えるのは、平成22年6月の法改正後の取引については、過払いが生じることはないということです。そうすると、今後は、過去のグレーゾーン金利の取引のまま現在及び将来も取引を続けていく場合には、その取引をやめない限り過払いは残っていることになります。その人が過払いに気付かずに取引をし続けた場合には、それこそ、その方が亡くなるまで、過払いは発生し続けることになります。

潜在的な過払いについては、10兆~30兆円あるといわれていますが、実際のところはよくわかっていません。あと数年は顕在化した状態で続くと思われますが、その後はほそぼそと続くような形になるのではないでしょうか。では借り手側としては、過払いについて、どのように対処したらよいのでしょうか。この点については、約定残高がある状態で整理をしてしまうと、いったんはブラックリストに載ってしまうという点をどう考えるのかということと関わってきます。

すなわち、もう自分は、カードは利用できなくともよいということでしたら、グレーゾーン金利での取引があることが確実な場合には、整理をすれば少なくとも借金の金額は減りますし、場合によっては過払いが発生する可能性もあります。したがって、今すぐ整理をしても問題ありません。逆に、グレーゾーン金利での取引はあるが、ブラックリストに「事故扱い」として載ってしまうのは困るという方は、とにかく完済するまで返済を続け、完済した段階で弁護士等から過払い金返還請求をしてもらうというやり方が望ましいでしょう。完済している場合には、すでに「完済」扱いですので、ブラックリストには「事故扱い」としては載らないからです。

過払い回収の最前線

今、過払いの回収現場はどうなっているのでしょうか。現在、多くの弁護士・司法書士が債務整理の一環として過払いの回収に携わっておりますが、業者の対応でいちばん目につくのはできるだけ支払いを引き延ばそうとする姿勢です。これは業者側からすれば資金繰りの問題などからやむをえないのかもしれませんが、回収する側からすれば非常に憤りを覚えるところです。業者側の引き延ばしの方法としては、①取引履歴の開示を遅らせる、②交渉を長引かせる、③飲めない回答をする、④裁判になると移送の申し立てをする、⑤裁判では、あまり意味のない主張を長々とする、などがあります。

①については、受任通知後いつの時点で取引履歴を開示するかは業者によりまちまちで、早いところは1~2週間で開示をしてきますが、遅いところは3か月くらいかかります。その間に時効完成してしまうような場合には非常に気をつけないといけません。②については、こちらが引直計算をして請求をすると、「担当がまだ決まっていない」、「検討中です」などと言って1~2か月くらい引き延ばされます。③については、返済額を1割以下としたり、返済日を半年後とか1年後とする業者も結構おります。④については、過払い金返還請求訴訟の管轄は、原則として、(ア)本人の住所地か、あるいは(イ)業者の本店所在地を管轄する裁判所なのですが、ほかの業者とあわせて裁判をする場合、まとめて東京地方裁判所に提訴することもあります。

例えば、ある業者Aについて、(ア)埼玉、(イ)大阪という場合、埼玉か大阪の裁判所に管轄があるのですが、ほかの業者Bの本店が東京という場合、まとめて東京地方裁判所に提訴することがあります。この場合、Aが争わなければ東京地方裁判所で裁判をすることに問題はないのですが、わざわざ管轄を争い、大阪への移送を申し立てたりしてくるのです。この申し立てがなされると、過払い金について争う前にどちらの裁判所で審理するかを決めることになり、これだけで2~3か月かかってしまうのです。⑤については、貸金業法改正の経緯であるとか、実務上結論が出ている論点について延々と主張を展開するなどしてくることがあります。大手貸金業者のなかには提訴すると毎回同じ主張を数十ページにもわたってしてくるところもあります。

こういった主張をされると、こちらも一応それに対して反論をしなければならないので、非常に時間がかかります。そういった主張ゝ反論を繰り返している間に半年くらい経過してしまうということもよくあります。では、裁判まで行ったとして、どこまで回収できるのでしょうか。大まかに言って、①判決前にほぽ全額支払ってくる業者、②判決後判決で認められた金額を支払ってくる業者、③判決後も支払ってこない業者、に分かれます。銀行などの傘下にあるような業者は、①あるいは②の対応を取ってくることが多いでしょう。独立系の業者や中小の業者は、よくて②、悪ければ③の対応をしてくることもあります。③の場合には、別途差し押さえの手続を取らなければならないのですが、どこに財産があるのかを調べるのは容易ではなく、最終的には少額で和解せざるをえないときもあります。

過払いと個人再生・任意整理・自己破産

過払いと個人再生・任意整理・自己破産との関係はどのようになるのでしょうか。この点、例えば個人再生との関係でいいますと、個人再生を考えていたところ、たまたまある業者について過払いが発生したとします。この場合、過払いについては、すでに述べました精算価値として、例えば生命保険の解約返戻金などと同じ扱いになります。過払いが30万円、生命保険の解約返戻金が80万円とすると、清算価値は110万円となり、この金額と最低弁済額基準を比較して多い金額を支払うことになるのです。もっとも、過払いで借金がすべて消えたとすると、そもそも個人再生をする必要はありませんので、個人再生の申し立てをすることはありません。

任意整理との関係でいいますと、任意整理の場合、個々の業者と交渉をしていくことになるので、ある業者について過払いが発生したことは通常ほかの業者との交渉には直接影響はありません。過払いでほかの業者の借金に充てるかどうかは本人の判断です。過払いはまず当面の生活費のためいったん全額自分の財布に入れ、残った借金について3年分割で返済していくこともできますし、過払いで全額支払えるのであれば、その借金にすべて充当するというやり方も取れます。

自己破産との関係では、過払いが20万円を超えた場合には、少額管財事件として、管財人がつけられることになります。では、自己破産を検討しているケースで、申立前に、過払い金について業者と交渉がまとまらなかった場合、どうなるのでしょうか。この場合、管財人がついた場合、破産手続中は、管財人が破産者の財産について管理処分権を有することになるため、管財人が貸金業者と過払い金の返還について交渉することになります。そして、破産手続中に回収されれば、破産財団(破産者の財産であって、破産管財人が管理・処分する権限を有する財産)に組み込まれ、ほかの債権者への配当や管財人報酬に充当されますが、破産手続中に回収することは困難ということもあります。

その場合、管財人は財団放棄という手続を取りますので、その場合、再び申立人あるいは申立代理人において交渉をして過払い金の回収を図ることになるのです。申立人側からすると、管財人が回収する場合には、申立人のところへ過払い金が戻ってくることはあまりありませんが、管財人が財団放棄をして、申立人側で破産手続終了後に回収した場合には、自分のところへ戻ってくるので、こちらのほうが得をするということはあるかもしれません。

「過払い金」は自分で回収できるのか

現在、過払いの回収は、弁護士や司法書士などを通じて行われていますが、こういった専門家に頼むと当然費用がかかってしまいます。平均的には回収額の2割程度が報酬とされています。そこで、これらの費用をかけないために自分で回収することはできるのでしょうか。答えは、イエスでもありノーでもあります。金額にこだわらなければ、自分でも回収できることはそれなりにあり、その点ではイエスです。しかしそれなりの金額の回収を図るためには裁判を起こしたうえこちらの考える金額について、積極的に主張立証する必要があり、その場合にはノーとなります。そもそも過払いを回収するためには、①取引履歴の開示、②引直計算、③返還交渉、④裁判(交渉決裂の場合)という流れを踏みます。

①取引履歴の開示については、現在は自分で請求しても、通常の業者であれば、開示をしてきますので、自分で人手することはそれほど難しくありません。

②引直計算についても、現在、引直計算ソフトが広く出回っており、この点も自分で計算することはそれほど難しくありません。

③返還交渉については、本人が交渉する場合には全く交渉に応じない業者もあり、この場合、自分で裁判を起こすかどうか判断しなければなりません。仮に交渉に応じてくれたとしても、通常、業者が提示する金額は非常に低いことが多いので、この場合にも自分で裁判を起こすかどうか判断しなければなりません。

④裁判については、日本の場合、弁護士強制主義ではありませんので、弁護士(司法書士)を立てずに裁判をすること自体は可能です。しかし、裁判の場合、当然相手の主張に対応して反論する必要がありますので、そういった反論をすべて自分で行わなければなりません。

業者も多くの過払い訴訟を経験しており、毎回多種多様な主張をしてきており、また弁護士を立ててくることも多いので、そういった裁判をすべて自分で乗り切るということは大変だと思います。途中まで自分で対応し、途中から弁護士・司法書士を立てる場合でも、通常、費用は同じ程度でかかってしまいます。したがって、費用がかかるという点も含めて、ある程度の金額の回収を望むという場合、弁護士・司法書士に依頼したほうがよいと言うことができます。

実際に過払いは戻ってくるのか

この過払いについて、業者はきちんと支払ってくるのでしょうか。答えはノーです。任意の交渉で、過払い金全額を直ちに返してくる業者は非常に少ないようです。借り手からすると、こちらに借金が残っていて返済しなければならないときには、ほぼ100%の金額の返済を求められるにもかかわらず、いざ業者が支払う側になったときには当然のように減額を求めるというのは、正直疑問を抱きますが、実際の状況としては全額を返済してくる業者は非常に少ないのです。

多いケースとしては、例えば、①過払い利息をカットする、②過払いの7~8割で返還する、といったものです。業者によっては、過払いの5割とか、場合によっては、1割しか返さないという業者もいます。逆に、債務者の借金が50万円のときに「5万円で和解してくれ」と言って、業者はOKと言うのでしょうか?また、返済日についても、従来は、和解日から1か月後という業者が多かったですが、現状では、資金繰りの関係もあり、和解日から2~3か月後というのが多いようです。半年後とか1年後というときもあります。

それまでに倒産等されれば、もちろん全く戻ってこないこともあります。なお、これは取引に争いがない場合です。取引が一度完済している、過払い金が時効消滅している可能性があるなどの場合には、全く返済に応じない、あるいは相当程度減額した金額での返還を主張するなどの対応を取ることもあり、任意での回収は相当困難になります。なお、平成22年6月に法改正がなされ、現在は、過払いの原因となるグレーゾーン金利は廃止されましたので、法改正後に借り入れをした部分については、過払い金は発生しません。したがって、過払い金というのは、同改正前の取引についてのものです。

過払いとは何か

現在、法律事務所の車内広告やテレビCMなどで過払い金が取り戻せることを謳っており、ご存じの方も多いと思いますが、利息制限法の金利を超える金利(いわゆるグレーゾーン金利)で取引をしていた場合には、その部分について、場合によって過払い金が戻ってくることがあります。どのような金利で何年取引をしていると戻ってくるかについては、一概には言えませんが、例えば29%の金利で10年以上取引か続いている場合には、戻ってくる可能性が高いと言えるでしょう。では、なぜ、一度支払ったお金が戻ってくるのでしょうか。これはある法律の規定の解釈によるものです。まず、基本となる利息制限法では、利息は以下のように定められております。

例えば貸金業者が、借り手に50万円を貸し出した場合には、金利は18%以下でなければならないのです。仮にこの金利を超えた場合には、原則として超過部分は違法・無効となります。ただし、同法には刑事罰は規定されておらず、仮にこの金利を超えても罰則を科されることはありません。他方、出資法では、もともと、年29・2%を超える利息について刑事罰を科しておりました。そうすると、利息制限法の金利を超えて出資法の金利以下の場合には、違法・無効ではあるが、刑事罰はないという状態で、世間では「グレーゾーン金利」などと呼ばれておりました。

できるだけ高金利で貸し付けたい貸金業は、ほとんどこのグレーゾーン金利で貸し付けており、結果として莫大な利益をあげていたのです。そして、このグレーゾーン金利については、貸金業法に定めがあり、一定の要件を具備した場合には、このグレーゾーン金利による貸し付けも有効としていたのです。これを「みなし弁済」といいます。貸金業者は、この「みなし弁済」の要件は具備していると考えて、グレーゾーン金利で貸し付けていたのです。ところが、平成18年1月13日の最高裁判決において、この「みなし弁済」の要件を非常に厳しく捉える判断がなされ、ほとんどの取引において、「みなし弁済」の要件を満たさない結果となったのです。

そうすると、過去のグレーゾーン金利の取引は、さかのぽって無効となり、法律的には、不当利得返還請求権という形で過払いの返還を求めることができるようになったのです。例えば、平成20年1月1日に、50万円を金利28%で借り、その後毎月2万円ずつ返済していった場合、完済するのは平成23年3月1日になります。この取引について、利息制限法の金利である18%で引直計算をすると12万8853円か過払い金として戻ってくることになります。この取引の場合、一度50万円を借りた後、ひたすら返済のみ続けていたため、3年弱で過払い金が発生しておりますが、実際には、途中で反復して借りることも多いため、もう少し長期間取引を続けることで過払い金が発生することが多いのです。

自己破産Q&A

・負債額が100万円以下でも自己破産できますか。
一概に言えませんが、負債額があまり少額の場合、支払不能と認定されない可能性があります。負債額が100万円以下の場合でも、本章冒頭で述べた基準に照らして、返済困難という場合には、自己破産が認められる可能性があります。

・不動産を保有している場合。少額管財になりますか。
原則として、少額管財になります。通常、不動産は高額だからです。しかしながら、不動産につき、ローンが残っており、その残高が、自己破産申立時における不動産の評価額の1・5倍以上である場合には、同時廃止とすることができます。この場合、当該不動産の登記簿謄本、ローンの残高証明書、査定書等を提出します。          
・いかなる事由が免責不許可事由になるのでしょうか。
主な不許可事由は次のとおりです。
ア 財産を隠匿、損壊等した場合
イ 申立直前に特定の債権者に対してのみ返済した場合
ウ 浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したこと。         
エ 業務及び財産の状況に関する帳簿、書類その他の物件を隠滅し、偽造し、又は変造したこと。               
オ 破産手続において裁判所が行う調査において、説明を拒み、又は虚偽の説明をしたこと。                  
カ 不正の手段により、破産管財人等の職務を妨害したこと。厳密にはこれ以外にもありますので、弁護士等にご確認ください。

・免責不許可事由がある場合には、絶対に免責されないのでしょうか。
免責されることもあります。免責不許可事由がある場合にも、裁判所は、破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可することが相当であると認めるときは免責を許可できるとされております。

・一度、免責許可決定を取得した場合、二度と破産できないのでしょうか。
7年後でないと破産申し立てはできません。

・会社経営者なのですが、会社の負債のみならず、個人でも負債を抱えている場合、会社と個人双方について破産申し立てをするのでしょうか。
会社と個人双方につき負債が存在する場合、双方について破産申し立てをすることになります。会社経営者の場合、個人保証をしている場合が多く、負債額が会社と個人で変わらないことも多く、その場合、会社・個人双方とも支払不能となっていることが多いからです。もっとも、個人のみが負債を抱え、会社は負債をほとんど抱えていない場合などの例外的な場合には、片方のみ破産申し立てをすることもあります。

・自己破産の申し立てをした場合、債権者は訴訟を提起したり、強制執行したりできるのでしょうか。
原則としてできません。

・債権者から破産申し立てをできるのでしょうか。
できます。債権者が、債務者が財産を保有していると判断した場合には、その換価を目的として破産申し立てをすることがあります。

・自己破産すると、税金や社会保険料(健康保険料・国民年金保険料)も免責されますか。
免責されません。税金や社会保険料は非免責債権とされております。

・知人が保証人となっておりますが、自己破産によって、保証人の負担も減りますか。
減りません。保証人だけでなく、自宅を担保として提供している物上保証人の負担も減りません。

・知人から借金があるのですが、この借金については外すことができますか。
できません。自己破産は法的整理なため、すべての借金を対象としなければなりません。勤務先からの借金なども同じです。

・勤務先に発覚しませんか。
通常は勤務先に発覚することはありません。①弁護士が受任通知を発送した後は、債権者が職場に問い合わせることはできませんし、②自己破産中立後に裁判所などからいろいろな書類が送られてきますが、それらは通常弁護士のもとへ送られてきます。また、③官報については、普通の会社であれば官報を細かく調べるということはしないので、官報を通じて発覚することは通常ありません。もっとも、職場が金融機関であったり、役所である場合には官報を通じて発覚する可能性はそれなりにありますので、注意が必要です。なお、勤務先からの借金がある場合には、勤務先を債権者として申立書に記載し、その結果、裁判所から通知が届きますので、当然発覚してしまいます。

・どこの裁判所に申し立てるのでしょうか。
原則として、住所地を管轄する裁判所です。もっとも、神奈川、千葉、埼玉在住の方は東京地方裁判所に申し立てることもできます。